綴 ら 織 り
09/09/07
曼珠沙華 摘みて弔う 野の仏
08/03/14
軽やかに 春を奏でる 雨拍子
08/03/12
陽だまりに 着ぶくれの母 春を待つ
08/02/27
陽だまりの 銀色に融け 名残り雪
07/07/30
ユウスゲの パノラマ絵巻 三合目
07/07/20
風を 切る 曇天の午後 夏ツバメ
06/09/13
実りきて 散策の朝 白い風
贅沢に 飛び込んでくる 借景の
秋郊の絨毯 パノラマ絵巻
06/07/17
遠巻きに 囃子の聴こゆ 宵の風
野辺に届かん 思いを焦がし
05/09/16
キンエノコログサは リズミカル
貴方に重ねた 両手を添えて
赤い夕日に かざしてみたい
秋風は 火照った私の心をも
まるで
カーマインローションのように
沈静化させてゆく
今 始まったばかりの 協奏曲
05/09/14
秋郊に 染めゆくさまの 懐かしき
05/08/29
寄せる波間に 隠れた
先ごろまでの 歓声
三上山の 山懐に抱かれ
墨絵の如きにも ありき
オータムカラーへの スタンバイ
05/08/05
緑の木陰に 腰掛けてみた
議論も 主張も 約束も
どれもが進行形の テーマ
旋律の 極限値
軽やかな響きの 空間
午後の シンフォニー
05/07/09
いつの間にか 私を過ぎた 緑の風
後ろなど 振り返りもしないで
どんどんどんどんと 進んでゆく
あれは 遠い昔に聴いた音色
少し上げた テンション
光を追って戯る 少女たち
パノラマのスクリーンに映える 夏隣り
05/00/00
糸を通して 輪を作り
貴女の胸を 飾りたい
早く早く…!!
幕が 上がるよ…!!
と そっと駆け寄る 私
スギナの 独り舞台に
アンコールの拍手が
鳴りやまない
05/04/14
こぶし咲く 逸る思いや 周山街道
虚空差す 山ふところに 抱かれて
菫に遊ぶ 心ゆくまで
05/04/12
佇みて儚く散るや桜雨
明日はもうなき 一片の舞う
04/11/04
溢れる 光の中
木立の影を 縫って昇りつく
私が私に 問いかけるもの
そして私の答えを 聞いている
紅い「花灯篭」
04/09/24
手探りの 秋色に染む 花だより
04/07/29
寄り添いて にわかに潤む 喜雨に沸く
04/05/19
まだ薄い輪郭が 醸しだす
エピローグとingの シンフォニー
遅まきの春を 詩い初めた
白樺木立の 長い影
03/09/18
ひそやかに ためいき一つ 萩の秋
白い風 揺れる コスモス ふと寂し
03/09/17
過ぎゆくも 遠くに聞こゆ 夏の声
朽ちて揺れるや 秋風静か
03/09/16
残る暑さが ゆき
雲の流れが 促す
寄せる細波 光る
風に委ねた 水面
秋は 透明に
03/09/14
まだ明けやらぬ 日曜の朝
鼓動を始めた 町が息づく
思い思いの時を ページに綴る
今日の一日 それぞれのカラー
03/09/12
なかなかの出番に
とうとうしびれを切らし
遠慮がちな「秋色」さんは
瑠璃色の絵の具を溶いて
冷たい風とミキシング!!
「ぷー」っとほっぺを膨らませ
どこにひとっ吹きするのかな
くれなずむ 雨の高速
あなたを瞼に
あの日の思いを 告げた
熱い鼓動に 咽ぶ
just only 一直線
03/09/05
燃えた日々も 焦がした日々も
全んなカバンに 詰め込んで
僕は仕度に忙しい
こぼれる笑顔で 君に託そう
バトンタッチだね
僕は「秋」への メッセンジャー
03/09/03
風のささやき 光の屈折
息をこらした 自然の摂理
色づく秋に 魔法をかけた
一晩中の 生演奏
03/08/30
露に染め その色の濃し 巡り来る
揺れて水引き 手探りの秋
03/03/30
春風が 歌うので
眼を 凝らしてみた
足も止めてみた
目的とか
役目とか
責任とか
いつしか作った
自分の法則
窮屈な理性
春風は陽気に知らんぷり
03/03/29
芽吹き染めた 淡い光の中
かすかな鼓動に 季節をまさぐる
いたいけに 序曲を奏で
澄むほどに匂う 浅い春の確信
ピンクの天使は シャイで華麗
もう出番が 待ちきれない
03/03/15
柔らかな 暁光にわかつ 愁いをも
はかなく聞こゆ 命の溢る
03/03/08
後戻り 幸の映るや 梅匂う
明日をくぐりて 光る風
03/03/07
小さな 網目を 通った
光の シャワー
眠り込んでる
森や 林 畑にも
溶かした 絵の具に 混ぜた
淡い 黄色の エッセンス
光彩陸離 浅春の 昼下がり
03/02/07
はかなきを 過ぎたる時に 偲ばれど
苔生してなお 思いの深し
03/02/03
花々に 届けし思い 天国に
寂しく巡る 折々の四季
02/11/22
秋日さす 慕情の名残り なお紅く
渾然一体 一閃の光芒
02/09/23
白萩に 思い結ぶや 花こぼる